Amazon Flexの報酬は「給与」ではなく事業の収入で、申告は自分でやる。公式FAQに「Amazonは確定申告を代行しない」と明記されています。この記事では、報酬がいつどう入ってくるか、申告が必要になる金額のライン、軽貨物ならではの経費の3つを一次資料で確認した範囲で書きます。
この記事は令和8年分(2026年1〜12月の稼働、申告は2027年2月16日〜3月15日)を前提にしています。基礎控除は令和7年分95万円、令和8年分・令和9年分104万円、令和10年分以後99万円(いずれも合計所得金額132万円以下の場合。国税庁No.1199を2026-09-12に確認)。
Amazon Flexの報酬は「ブロック」単位で決まります。ブロックは配達に要する稼働目安時間のことで、受諾する前に集荷拠点・稼働時間・想定報酬額を確認できます。支払いについて公式FAQに書かれているのは次の4点です。
| 項目 | 公式FAQの記載(2026-09-12確認) |
|---|---|
| 支払い時期(規約) | 配達完了後15日以内 |
| 支払い時期(実務の運用) | 過去7日間(前週水曜〜火曜)の全配達分を毎週水曜に支払う。運用上の短期間での支払いは約束されない |
| 支払い方法 | 登録した銀行口座への口座振込。銀行によって入金まで最大5営業日程度かかる場合がある。支払予定日が金融機関の休業日なら翌営業日 |
| 費用の扱い | 走行距離・駐車・通行にかかった費用は支払われない。個人事業主として自費負担 |
報酬明細をアプリのどこで見るか、年間の支払総額をまとめた書類が出るかについては、公式FAQに記載を確認できませんでした(未確認)。源泉徴収もされないので、給与のような源泉徴収票は届きません。登録時に出す税務情報は「税金の控除に使用するため」とだけ書かれています。
年末年始は必ずずれます。12月最終週の配達分は1月の水曜に振り込まれますが、所得税法36条は収入金額を「その年において収入すべき金額」と定めているので、配達した年の売上です。逆に1月第1週の入金は前年分なので、令和8年分の集計からは外します。
Amazon Flexの報酬は事業の収入です。申告が必要かどうかは「報酬の額」ではなく「報酬から経費を引いた所得」で判定します。
| 立場 | 所得税の確定申告が必要になるライン | 根拠 |
|---|---|---|
| 会社員の副業(年末調整あり・給与1か所) | 給与以外の所得の合計が20万円超 | 国税庁No.1900 |
| 専業(他に収入なし) | 所得が基礎控除104万円(令和8年分)を超えるあたりから。社会保険料控除などがあればさらに上 | 国税庁No.1199 |
| フードデリバリーや他の軽貨物と掛け持ち | 全社の報酬と経費を合算して1つの所得で判定 | 国税庁No.1900 |
20万円以下で所得税の申告をしない場合でも、住民税の申告は市区町村に必要です。詳しくは配達員の副業が20万円以下でも住民税の申告は必要に書いています。
Amazon Flexで軽貨物車・軽乗用車を使うには事業用ナンバー(黒ナンバー)が必要で、任意保険は「無制限の対人賠償責任補償および1億円以上の対物賠償責任補償を含む」ものへの加入が公式の条件です(原付は対人無制限・対物1,000万円以上)。加入が必須である以上、保険料は迷わず経費です。
| 支出 | 扱い | メモ |
|---|---|---|
| 車両をリースしている | 毎月のリース料をリース料(賃借料)として全額(配達専用の場合) | 減価償却の計算は不要。契約時の初期費用も経費 |
| 車両を買った(10万円以上) | 減価償却。新車の軽貨物は4年、中古は簡便法で短くなる | 計算は軽貨物ドライバーの確定申告に詳述 |
| 任意保険(対人無制限・対物1億円以上) | 損害保険料 | Amazon Flexの加入条件。私用と兼ねる車なら按分 |
| 自賠責保険 | 損害保険料 | 車検時にまとめて払う分は期間で按分が原則 |
| 軽自動車税(種別割) | 租税公課 | 営業用の軽貨物は年3,800円(初度検査が平成27年4月以後・横浜市の税率。自家用は5,000円) |
| 車検・重量税・整備・タイヤ | 車両費 / 修繕費 | 法定費用も経費 |
| ガソリン・駐車場・有料道路 | 車両費 / 旅費交通費 | 公式FAQのとおり自己負担なので、レシートを全部残して経費側で拾う |
| 貨物軽自動車安全管理者の講習費 | 研修費 | 2025年4月1日以後に黒ナンバーを取った新規パートナーは配達前の受講が必要(公式FAQ) |
| スマホ通信費・本体 | 通信費 | 私用と兼ねるので稼働時間などで按分 |
| 反則金・罰金、自分の食事、国保・国民年金 | 経費にならない | 罰金・科料・過料は国税庁No.2210で明記。国保・年金は社会保険料控除 |
私用と兼ねる車は、配達の走行距離÷総走行距離で按分します。判定の根拠は所得税基本通達45-2(業務に必要な部分が50%超、または明らかに区分できる部分)。月初にオドメーターの数字をメモしておけば足ります。経費の全体像は配達員の経費一覧にまとめています。
公式FAQには、Amazonがデリバリーパートナーに代わって確定申告を行うことはないと書かれています。源泉徴収票が届くことはなく、支払調書の交付についても記載を確認できませんでした(2026-09-12時点)。銀行口座の入金履歴とアプリの報酬表示を自分で保存して、年間の報酬総額を出してください。
配達した年(12月の属する年)の売上です。所得税法36条は収入金額を「その年において収入すべき金額」と定めているので、振込日ではなく報酬が確定した日で判定します。Amazon Flexは前週水曜から火曜までの分を翌水曜に払う運用なので、年末年始は必ず1週分ずれます。
同じです。車種にかかわらず個人事業主として報酬を受け取っているので、副業なら所得20万円超で所得税の確定申告、専業なら基礎控除104万円(令和8年分)を超えるあたりから申告が必要です。経費が車両費から自転車・原付の維持費に変わるだけで、黒ナンバー関連の経費が無い分だけ計算は簡単になります。
リアル時給は、フードデリバリー・軽貨物の配達員のための売上・経費管理アプリです。各社アプリの売上画面をスクショで選ぶだけでAIが自動記帳し、経費を引いた「リアルな時給」が稼働ごとに出ます。年間の所得(申告ラインの判定に使う数字)と白色申告の収支内訳書ドラフトまでつながるので、2月に52週分を掘り返す作業がなくなります。Amazon Flexとフードデリバリーの掛け持ちでも、プラットフォーム別に集計できます。
買い切り・サブスクなし・データは端末内保存 | ブラウザで使えるWeb版
いずれも2026-09-12に確認。