DELIVERY GUIDE
登録しなくても報酬は変わらない。登録すると納税が増える。Uberと出前館の公式記載と国税庁の数字だけで判断すると、配達専業の答えは「登録しない」です。
この記事は2026-09-12時点の各社公式ページと国税庁の資料で確認できた内容だけを書いています。menu・Rocket Nowの方針は公式で確認できなかったため「未確認」と明記します。
| 会社 | 公式の記載 | 配達員への影響 |
|---|---|---|
| Uber Eats | ヘルプ「適格請求書等保存方式(インボイス制度)について」:当面の間、配送手数料の計算方法は変更しない。配送手数料から消費税を除外するなどの追加コスト対応は実施しない。方針変更がある場合は事前に通知 | 登録しなくても報酬は変わらない。ただし「当面の間」であり、将来の変更は事前通知つきで留保されている |
| 出前館 | 配達員募集ページ:「インボイス制度の登録有無によって、当社の消費税に対する変更はありません」 | 同上。基本報酬400円は税込表示 |
| menu | クルーガイド(ver1.16)にインボイス・消費税の記載なし | 未確認。報酬は飲食店から支払われる建て付けなので、求められるとすれば店側からになる |
| Rocket Now | 配達パートナー向け公式ページ・ヘルプにアクセスできず | 未確認 |
登録していない人からの仕入れは、発注側が控除できる割合が令和8年10月1日から80%→70%、令和10年10月から50%、令和12年10月から30%と下がっていきます(令和8年度改正、控除限度額も年1億円に縮小)。各社が今「変更しない」と言っているのは、この負担を各社が被っている状態です。方針が変わる可能性は各社とも留保しているので、変更の通知が来たらこの記事の後半の数字で判断してください。
続けられます。消費税は、前々年(基準期間)の課税売上高が1,000万円以下なら納税義務が免除されます(国税庁No.6501)。配達員の報酬は消費税の課税対象ですが、年1,000万円を超える配達員はまずいません。前年1〜6月(特定期間)の課税売上高が1,000万円を超えた場合は例外的に課税事業者になりますが、半年で1,000万円も同様です。
注意点は1つ。適格請求書発行事業者の登録を受けると、売上が1,000万円以下でも納税義務は免除されません(同No.6501)。登録は「インボイスを出せる資格」ではなく「課税事業者になる宣言」です。
登録した人の負担を軽くする制度が2割特例です。免税事業者だった人が登録して課税事業者になった場合、納付税額を「売上にかかる消費税の2割」にできます(No.6498)。
登録しなければこの納税はありません。各社が報酬を変えない現状では、登録は「年5〜8万円を自分で払う」選択になります。
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| Uber・出前館・menu専業で、他に取引先がない | 登録しない。報酬は変わらず、納税だけ増える |
| 軽貨物で元請けの運送会社や法人荷主から登録番号を求められた | 登録を検討。求められた相手との取引額と、年5〜8万円の納税を比べる。詳細は 軽貨物の確定申告 |
| 配達以外の事業(制作・コンサルなど)で法人顧客がいる | その事業の都合で登録すると、配達の報酬にも消費税の納税が及ぶ。事業全体で判断する |
| 各社から「登録者と未登録者で報酬を変える」と通知が来た | 差額と納税額を比べて判断。2割特例が終わった後は3割特例・簡易課税での納税額で比較する |
「適格請求書発行事業者の登録の取消しを求める旨の届出書」をインボイス登録センターに出します。翌課税期間(個人は翌年1月1日)から登録の効力を失わせるには、翌課税期間の初日から起算して15日前の日までに提出が必要です。それを過ぎると翌々年からになります(国税庁 手続D1-70)。令和9年から免税に戻したいなら、令和8年12月17日までが目安です。
免税事業者の経理は税込経理で、減価償却の10万円判定も税込で行います(No.2100注5)。登録して課税事業者になった人は、消費税の申告のために売上と経費を税率ごとに記録する必要があります。2割特例・3割特例は仕入側の集計が不要なので、売上の消費税だけ把握できれば申告できます。
Uber Eatsは「当面の間、配送手数料の計算方法は変更しない」「配送手数料から消費税を除外するなどの追加コスト対応は実施しない」、出前館は「インボイス制度の登録有無によって、当社の消費税に対する変更はありません」と公式に記載しています(2026-09-12確認)。現時点では引かれません。menu・Rocket Nowは公式で確認できていません。
取り消せます。「適格請求書発行事業者の登録の取消しを求める旨の届出書」をインボイス登録センターに提出します。翌年1月1日から免税に戻すには、翌課税期間の初日から起算して15日前の日までに提出が必要で、過ぎると翌々年からになります。
2割特例は令和8年9月30日までの日の属する課税期間までなので、個人事業者は令和8年分が最後です。令和9年分・令和10年分は令和8年度改正で新設された3割特例(納付税額=売上税額の3割)を確定申告書に付記して使えます。令和11年分以後は簡易課税(運輸業は第5種50%)か本則課税になります。
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いずれも2026-09-12に確認。