NOUKA-CHO GUIDE

農業の家事消費とは?計算例つき【自分の家で食べた分も収入になる】

兼業農家・直売農家向け | 更新: 2026-07-18 | 金額の根拠はすべて国税庁「収支内訳書(農業所得用)の書き方」・タックスアンサーに基づいています

家事消費とは(30秒で結論)

家事消費とは、自分で作った農産物を自分の家で食べた(使った)分を、売上と同じように収入に計上する農業特有のルールです。収支内訳書(農業所得用)では②「家事消費・事業消費金額」の欄に書きます。

金額は収穫時の「生産者販売価額」=あなたが出荷するときの価格で計算します。スーパーで売られている小売価格ではありません。

出典: 国税庁「収支内訳書(農業所得用)の書き方」(毎年の確定申告の手引きPDF)。「事業消費」は収穫した農産物を種もみや飼料として事業に使った分のことです。

計算例①: お米を年間60kg自家消費した場合

JAへの出荷価格が30kgあたり6,000円の農家が、1年間で自家用に60kg消費した場合:

項目数字
生産者販売価額(出荷価格)6,000円 / 30kg
自家消費量60kg(30kg × 2)
家事消費に計上する金額12,000円(6,000円 × 2)

この12,000円を、収支内訳書の②欄に入れます。売上(①販売金額)とは別の欄です。

計算例②: 直売所の野菜を持ち帰った場合

直売所で1袋150円で売っているきゅうりを、1年間で100袋ぶん家で食べた場合:

150円 × 100袋 = 15,000円 を②に計上

直売所の値付けはあなた自身の販売価額なので、そのまま単価に使えます。毎回記録するのが大変なら「週に◯袋」のような合理的な見積もりで年間数量を出します。

帳簿にはどう書く?

白色申告なら複式簿記は不要です。日付・品目・数量・単価をメモしておけば足ります。

日付内容金額
7/18家事消費 米30kg(出荷価格6,000円)6,000円

詳しい帳簿の付け方は「農業の白色申告 帳簿の付け方」にまとめています。

計上を忘れるとどうなる?

家事消費は売上のようにお金の動きが残らないため、農業の申告で計上漏れが起きやすい項目としてよく挙げられます。漏れると収入の過少申告になるので、収穫のたび・持ち帰りのたびに記録する習慣がいちばん確実です。

消費税はどうなる?

記録を「ワンタップ」にする

アプリ「農家帳」は、作物と販売単価を登録しておけば「自分の家で食べた分」をタップするだけで生産者販売価額×数量の家事消費が自動計上されます。年末には②欄に入れる金額が集計済みで出てきます。読み物だけでなく、記帳そのものを楽にするために作ったアプリです。

農家帳で家事消費の記録を始める(無料)

Web版はブラウザですぐ試せます。iOSアプリは近日公開。